2010年 10月 13日

H22.10.10~11 鹿島槍ヶ岳 赤岩尾根  報告 by M嶋

10月10日は気象学上『特異日』と呼ばれています。年間で晴れる確率がもっとも高く、そのためかつては東京オリンピックの開会式日にも選ばれました。山行するにしても、この日に行かなくていついくの? という日でもあります。

しかし天気予報では雨、しかも太平洋側では大雨という予想でしたが、特異日であることを固く信じて(実はIK上親分に背中を押されて)、軽~く『鹿島槍ヶ岳に登りませんか』との呼びかけに、何事も軽いことが大好きな人達5名が、『大谷原』駐車場に前夜から集まりました。

大阪本部からは、種子島ザウルスDT、希望星人KW端、関東支部からは柴又原人M嶋、上州IK上親分、新宿シティボーイKT川、の5人衆です。

今回は、鹿島槍ヶ岳の冬季テント泊の下見と、紅葉の鑑賞目的を兼ね、しかも『冷池山荘』泊ということで「軽~く」と形容したわけです。

天候は祈りが通じたのか、二日とも時々パッーと晴れ間が現れる「曇り時々晴れ」状態で、南峰頂上付近では濃いガスが強風に叩かれてヤッケが濡れるけれども、地面は濡れていない状態と想像して下さい。


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←実は二日目の、赤岩尾根の取付となる『西俣出合』の写真です。(初日は日の出前の5時行動開始で写真が暗いので没としました)

いま砂防ダム工事中で、登山者のための休憩小屋(後方にチラッと見えます)も設営してありました。


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07:09分 登り始めて最初の休憩です。

あんパンを頬張りながら、「軽~く」なんて言葉にだまされたなあ、とDTさん。写真に余念がないシティボーイKT川くん。


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08:38分『高千穂平』での休憩です。冬季はここでテント設営の予定です。

前回M嶋が冬に来たときは、先客がいて大型カメラと普通のカメラを三脚に取り付けて、鹿島槍ヶ岳の双耳峰に狙いをつけている写真家がテント暮らしをしていました。ここは絶好のビューポイントです。


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ではそろそろ、むさ苦しい5人衆よりも、素晴らしい紅葉をご紹介します。

真っ白のガスを背景に紅葉がいっそう映えています。


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どこにでもしゃしゃり出てくるシティボーイと「ボクも負けていられない」、とカメラを取り出す希望星人KW端。


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真っ赤なナナカマドのドアップをご覧下さい。(色調が少しハイキーになってしまいました。実際の色はもっと深い赤色で美しいです)


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チョットまいったなあ、という感じのKW端くんに対して、何のこれしきとIK上親分。


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10:30分『冷乗越』の稜線に到着。強風のため体感温度は急激に低下し、あわててヤッケを着込んでから、バンザイポーズ。

大谷原をスタートして5時間30分経過しています。標準コースタイムは6時間強なので、まずまずのペースでした。

ここから稜線上を約10分で、今夜の宿泊先『冷池山荘』に到着しました。山荘で手続きを済ませ、約1時間の休憩後、南峰をめざして乳酸の充満した体にむち打って、再出発しました。


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12:51分『布引山』手前の急登のかかりです。「お前らちょっと待てよ!」という表情のDTさん。


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南峰の手前に立ちはだかって、体力のなさを痛感させられる『布引山2683m』頂上に13:09分に到着です。


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これからまだ1時間は歩いて行く、目的地「南峰」方向の稜線の片側(西側斜面)は強風のためガスが吹き飛ばされて、反対側にガスが吹き出しているように見えます。大変幻想的でした。

冬期は稜線の東側(右側)に巨大雪庇が発達します。10mは軽くせり出していて、歩きたくなるので要注意です。雪の踏み跡は、今見えている稜線よりもかなり西側(左側)につきます。


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14:01分 最高峰の南峰2889mに到着しました。

写真中央のIK上さんは、普通のカッパを着用されています。南極用ダウンではありませんので誤解のないようにお願いします。

濃いガスの中にもかかわらず、山頂で仮装大会を行いました。左から
横溝正史の「金田一耕助」様  水木しげるの「ねずみ男」様  藤子F不二雄の「ドラえもん」様  最後の方はもう少し練習の必要があります。


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15時過ぎに山小屋に戻りました。夕食を待ちきれず談話室で小宴会を開き、各自持ち寄りの肴で満腹になりました。しかし5時の夕食になると、飯は別腹とばかりに全員がっつき、ご飯はたっぷりあるのに、あわてて「おかわり」に小走りで駆け寄る状態です。

食堂をぐるりと見渡せば、我々は若いほうで、おおむねM嶋よりも明らかに年上の方たちばかりで、山好き達の老人ホームの食堂といった感じでした。私もその仲間の一人ですけど・・・


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前日から兆候があったのですが、DTさんのゴム底がはがれてしまいました。いわゆるウレタンの加水分解です。出発の朝にテーピングテープとガムテープで上手く補修していました。

新しく買換えた靴はザックに入れて予備靴とし、とことん壊れるまで、この靴であと2~3回は登る予定とのこと。


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上から眺めた『高千穂平』です。休憩する人が小さく見えますので、高千穂平の広さがわかります。


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二日間とも双耳峰をスパーッと眺めることはできませんでした。

雲が切れそーと思うとまたガスが発生という繰り返しでしたが、秋の山肌の茶色と這い松の緑、真っ白い雪渓、色とりどりの紅葉、に心打たれましたが、下山途中それらに覆いかぶさるように虹がかかり、「うわーッきれい、うおー」と美しさとは対極にあるおじさん5人衆も感嘆の声というか、咆哮しまくりです。

写真中央に虹がかかっていますが、写真では表現できていないのが残念です。(写真の腕はシティボーイがなかなかのものです)


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神出鬼没のシティーボーイが「盗撮」しています。


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二日目の07:40分に高千穂平に到着。

ボクもなかなか元気やね、とDTさん。


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予定より早く高千穂平に到着したので、是非とも鹿島槍ヶ岳の双耳峰をカメラに、いや両のまぶたにしっかりと焼き付けたいと、大休憩をとることにしました。

さっそくIK上親分さんがバーナーセットを取り出し、DTさんが紅茶を出してティーパーティ開始です。

でも最後まで鹿島槍の全貌を見ることはできませんでしたが、その頂上から下の胸元、腰元の部分部分をチラチラ色っぽく見せて、艶っぽい鹿島槍ヶ岳でした。


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また出てきて撮影の邪魔をするカメラ小僧ですね。


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10:10に西俣出合に到着しまして、それがブログ最初の写真です。
5分ほど歩いたところで、頂上の雲がきれたので、早速カメラを構えるはちまき姿のDTさん。

ガスの切れ間に姿を現しているのは、『爺ヶ岳』(じいがたけ)の北峰だと思います。


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駐車場への帰路途中、楽しそうにしているおじさん達がいましたので、近づいて挨拶しました。

この方たちは、地蜂の「蜂の子採り」を趣味と実益で遊んでいるおじさん達でした。


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そして、蜂の子をとる「仕掛け」も見せてもらい詳しく実演と説明を受けました。

その方法は、魚の頭をぶら下げておき、そこに寄ってきた蜂を捕まえ、餌付きの綿を抱かせて飛んで行く蜂を追いかけてその巣を発見する、という勇壮な狩りです。
これを行うには、『頭・目・勘・体力と4拍子も5拍子も揃っていないとできません』と笑っていました。蜂の子を食べると、何が何になるそうです。


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これが収穫の蜂の巣です。一匹ずつピンセットで取り出して、フライパンで煎って塩胡椒で一杯飲むのが最高とのこと。
長野県に生まれなくてよかったです。


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大谷原駐車場で白波5人衆のそろい踏みです。
後ろに見える頂は『布引山2683m』で、M嶋はKW端くん相手にシルバコンパスのウンチクを述べ、先輩ヅラをするのでした。


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KW端くんのお薦めで、秘湯『葛(くず)温泉』で汗をながしました。硫黄の香りが漂う、大きな露天風呂が素晴らしい作りでした。


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高速『豊科インター』に入るまえに、安曇野『ごぼーでん』で蕎麦を食べましたが、量もあり味も美味かったです。


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21:29分 高崎線車内です。3連休もとうとう終わり皆さんお疲れさまでした。

以上 駄文にお付き合いいただきありがとうございました。
今回の下見を活かして、冬季の鹿島槍ヶ岳は楽しいものにしたいと思います。早めに連絡しますので多くの参加を期待します。M嶋
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by 8bacchus | 2010-10-13 22:46 | 山行報告


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